韓国の民間療法シリーズ第2弾|체했다(食べすぎ・胃もたれ)のとき親指を針で刺す「손따기」とは?医学的根拠・危険性・受診の目安と梅干し・ツボ押しなど日本の民間療法との違い【2026】

比較イラスト。左は「日本の民間療法」で、梅干し、大根おろし、手のツボ押しが並び、旅行者が「食べすぎた…梅干しとツボ押しかな」。右は「韓国の民間療法」で、糸を巻いた親指の絵と離れた所に置かれた針、梅のお茶(매실차)が並び、旅行者が「체했다!手を「따는」の?」。中央に「VS」、下に「比較分析! 食べすぎて苦しい日、どうする? どちらも治療ではありません。針で刺すのはまねしないで」
比較分析! 食べすぎた日、日本では梅干しや大根おろし、ツボ押し。韓国では親指を糸でしばって針で刺す「손따기」が知られています。イラスト:Korea Insight Now

韓国の民間療法シリーズ第2弾は、ちょっとドキッとする話題です。韓国では、ごはんを食べすぎて胃が苦しくなると、家族が親指を糸でしばって、針で指先を少し刺すことがあります。これを손따기(ソンタギ)、「手を따(タ)く」と言います。

先に結論を言います。손따기が消化を助けるという、しっかりした医学的な根拠はありません。ソウル大学病院の家庭医学科の教授は「손따기そのものは消化に効果がない」と説明しています。しかも、針で皮膚を傷つけるので、ばい菌が入ったり、血が止まりにくくなったりするおそれがあります。

この記事は、韓国の文化として「何をしているのか」「なぜ続いてきたのか」を知るためのものです。やり方の説明ではありません。読んだあとに試すのではなく、「韓国ドラマで見たあれはこういうことか」と分かってもらえたらうれしいです。

この記事のポイント

  • 체했다(チェヘッタ)は「食べた物が胃にとどまって苦しい」という韓国語。日本語の「胃もたれ」に近いけれど、ぴったり同じ言葉はありません。
  • 손따기は、親指を糸でしばって指先を針で刺す、韓国の家庭の民間療法。効くという医学的な根拠はありません。
  • 家庭の針は消毒されていないことが多く、感染の心配があります。子ども、糖尿病の人、血をサラサラにする薬を飲んでいる人には特に危険です。
  • 日本の梅干しや大根おろし、ツボ押しも「治療」ではありませんが、体に傷をつけない点が大きな違いです。
  • 胸の痛み、冷や汗、血を吐いた、黒い便が出た、痛みがとても強いときは、胃もたれだと決めつけず、すぐ医療機関へ。

「체했다」って、どんな状態?

韓国の国語辞典(国立国語院の標準国語大辞典)では、체하다は「食べた物がよく消化されず、おなかの中に重苦しくとどまっている」こととされています。漢字では「滞」。食べ物が「とどこおる」イメージです。似た言葉に얹히다(オンチダ、「のっかる」)もあります。

日本語にすると、「胃もたれ」「胸につかえる」「食あたり」のどれとも少しずつ重なります。でも一語でぴったり訳せる言葉はありません。韓国の人は、食べすぎたとき、急いで食べたとき、緊張しながら食べたときなど、いろいろな場面で「체했어(チェヘッソ)」と言います。とくに急に苦しくなったときは급체(クプチェ、急な체)と呼びます。

お医者さんはどう見ているのでしょうか。ソウル大学病院の家庭医学科教授は、2026年1月の解説で「医学では『체했다』という言い方はしないが、症状は確かにある」と話しています。胃から小腸へ食べ物が送られるのが遅くなったり、一度にたくさん食べたりしたときに、おなかが張る、むかむかする、げっぷが出る、という状態を「체했다」と感じる、という説明です。

日本では、胃の検査をしても異常がないのに胃もたれやみぞおちの痛みが続く状態を「機能性ディスペプシア」と呼びます。日本消化器病学会の患者さん向けガイドによると、健康診断を受けた人の11〜17%がこの状態にあたるそうです。「病名がつかないのにつらい」という意味では、체했다と近いところがあります。

韓国語読み方意味・使う場面
체했어요チェヘッソヨ胃がもたれて苦しいです。食べすぎた後によく使う
급체クプチェ急に起きた체。冷や汗が出るくらい苦しいときにも使われる
얹혔어요オンチョッソヨ(食べた物が)胃にのっかっている感じです
소화가 안 돼요ソファガ アン ドェヨ消化が悪いです。체했다より軽い言い方
손 따다ソン タダ손따기をする。「手を따く(刺して開ける)」という意味

손따기とは?昔から伝わる形を「文化として」

ここでは、韓国の報道や辞典に出てくる形を紹介します。もう一度書きますが、これは手順の説明ではありません。

よく知られているのは、체했다人の親指を糸できつく巻き、指先を針でちょんと刺して、少し血を出すという形です。韓国の健康情報サイト「ヘルス朝鮮」は、これを韓医学(韓国の伝統医学)の「瀉血(しゃけつ)療法」、つまり血を少し出す療法の一種だと紹介し、同じ考え方は朝鮮時代の医学書『東医宝鑑』にも見られると書いています。標準国語大辞典の체하다の項目にも、「체したときは指の間に鍼を打って、子どもの病気をみてきた」という小説の一文が例として載っています。それだけ暮らしの中に根づいた習慣なのです。

年配の人の手が、糸を二重に巻いた若い人の親指の先に縫い針を近づけている場面。木のテーブルの上には糸巻きと白い布。血は写っていない
韓国の家庭に伝わる「손따기」のイメージ。親指を糸でしばり、針を近づけるところまでを描いています。昔からの習慣として紹介するもので、おすすめする方法ではありません。画像:AI生成イメージ

刺したところから出る血が黒っぽく見えるので、「悪い血が出た」「毒が抜けた」と言われることもあります。でもこれは思い込みです。韓国のニュースサイト「時事ウィーク」の検証記事によると、指先の血はもともと酸素が少なくて色が暗く、糸でしばると血の流れが止まるので、さらに黒っぽく見えるだけです。체했다ときでなくても、同じようにしばれば同じ色の血が出る、と説明しています。

韓国ドラマや映画で、食べすぎて苦しむ家族のために、母親や祖母が針と糸を持ってくる場面を見たことがある人もいるかもしれません。あの場面の正体がこれです。

なぜ韓国では続いてきたの?

理由のひとつは、「やったあと楽になった気がする」という体験です。時事ウィークの記事は、記者自身が子どものころ、祖母に손따기をしてもらってげっぷが出て楽になった思い出から始まります。こういう家族の記憶が、世代をこえて受けつがれてきました。

では、なぜ楽になった気がするのでしょうか。専門家の説明はおおむね次の3つです。

  • 痛みで注意がそれる。ソウル大学病院の教授は「痛い刺激で注意がそれ、消化がよくなったように感じる」と説明しています。手のツボを押したときにげっぷが出るのも同じだそうです。
  • 緊張して、ほっとする。糸でしばられ、針を待つ間は体が緊張し、終わるとほっとします。この「ほっとした状態」で胃腸が動きやすくなる可能性がある、という意見があります。ただしこれは推測の段階です。
  • 「効くはず」という安心感。家族が世話をしてくれる安心感や、「これで治る」という思い込み(プラセボ効果)も大きいと考えられています。

つまり、楽になった気がするのは、胃そのものに何かが起きたからとは言いにくいのです。韓国の公的研究機関である韓国韓医学研究院に記者が問い合わせたところ、손따기を直接調べた研究は見当たらなかったそうです。

本当に効くの?専門家の見方

よく聞く「言い伝え」と、専門家の説明を並べてみます。

よく聞く話専門家の説明出どころ
손따기で消化がよくなる「손따기そのものは消化に効果がない」。痛みで注意がそれて、よくなったと感じるソウル大学病院 家庭医学科教授(2026年)
一時的には楽になる一時的に楽に感じても、根本的に消化不良が治るわけではないヘルス京郷(2021年)
黒い血は毒指先の血はもともと暗い色。糸でしばるとさらに黒く見えるだけ時事ウィーク(2024年)
研究で確かめられている손따기を直接調べた研究は見当たらない。医学・韓医学の専門家とも、すすめてはいない時事ウィーク(韓国韓医学研究院への取材)
温かい梅茶(매실차)で治る温かい飲み物も、胃の動きそのものをよくする効果は大きくない。気分の面が大きいソウル大学病院 家庭医学科教授(2026年)

韓医学の立場からも、家での손따기はすすめられていません。2021年の「ヘルス京郷」では、慶熙大学韓方病院の教授が「それよりも、おへそのまわりを温めたり、手のツボをゆっくり押したりするほうがいい」と話しています。

손따기のリスク:まねしてはいけない理由

ばい菌が入る

家にある縫い針は、病院の針のように消毒されていません。ヘルス朝鮮は、消毒していない針で傷を作ると感染が起こり、ひどい場合は命に関わる敗血症性ショックにつながることもある、と注意しています。ヘルス京郷も、医療機関で使う滅菌された鍼とちがい、家庭の針で皮膚を刺すと組織が傷ついたり細菌に感染したりするおそれがある、と書いています。

針の使い回しは、血液でうつる病気のもと

家族で同じ針を使うのは特に危険です。厚生労働省のB型肝炎Q&Aでは、感染者が使った注射針を適切に消毒しないで使い回すと感染する危険がある、と書かれています。縫い針も、人の血がついた道具であることに変わりはありません。

とくに危ない人がいる

  • 子ども:ヘルス朝鮮は、血管が未熟な子どもには손따기を「禁物」としています。怖い思いをすること自体も負担です。
  • 糖尿病・心臓病・皮膚の病気がある人:韓医師も、こうした人は瀉血療法を避けるべきだとしています。
  • 血をサラサラにする薬を飲んでいる人:抗凝固薬(ワルファリンなど)や、アスピリンなどの抗血小板薬は、出血しやすく、血が止まりにくくなる薬です。韓国の薬学情報院も、こうした薬を飲んでいる人は止血が難しいことがあると説明しています。
  • 高齢の人、体力が落ちている人:ヘルス京郷は、めまい、吐き気、冷や汗が出ることがあると書いています。

いちばん怖いのは「本当の病気」を見逃すこと

実はこれが最大のリスクです。「체했다」と思っていたら、心臓の病気だったということがあります。

韓国の心臓内科の教授は、ヘルス朝鮮の取材に「典型的でない症状で救急に来る心筋梗塞の患者さんは、『체했다と思った』と言う人がいちばん多い」と話しています。日本の国立循環器病研究センターも、心筋梗塞では女性に吐き気が出ることがあり、高齢の人や糖尿病のある人ははっきりした症状が出ないことがある、と注意しています。胃と心臓は横隔膜をはさんで近くにあるので、まぎらわしいのです。

ほかにも、生の魚を食べた数時間後からみぞおちが激しく痛むアニサキスによる食中毒、胃潰瘍などからの出血もあります。指を刺している間に、病院に行くのが遅れてしまう。これがいちばん避けたいことです。

4コマ漫画。1コマ目、韓国の友だちの家で旅行者が「うっ…食べすぎた 胃が重い…」。2コマ目、友だちのお母さんが糸と針を用意して「체했구나!손 따 줄까?(食べすぎたのね!手を刺してあげようか?)」、旅行者は「えっ、針!?」。3コマ目、友だちが「お母さん、それは医学的な根拠がないし、ばい菌が入ることもあるんだって」と止め、旅行者はお湯を飲みながら「お湯を少しずつ。おなかを温めて休もう」。4コマ目、お母さんが「胸が痛い、血を吐いた、痛みがどんどん強い、そんなときは、すぐ病院だよ!」、旅行者が「문화로 알아 둘게!(文化として覚えておくね)」
4コマ漫画:韓国の友だちの家で出会った「손따기」。登場人物は架空です。イラスト:Korea Insight Now

「日本と違う点」をひと目で

日本にも、食べすぎや食あたりのときの民間療法があります。代表的なものと比べてみましょう。

くらべること日本韓国
よく知られている方法梅干し・梅肉エキス、大根おろし、ツボ押し(合谷・中脘・足三里など)、お灸손따기(親指をしばって指先を針で刺す)、背中を押す・おなかをなでる、温かい매실차(梅のお茶)
体に傷をつけるかつけない(食べる・押す・温める)손따기は皮膚に傷をつけ、血を出す
梅の使い方梅干し、青梅を煮つめた梅肉エキス매실청(梅のシロップ)をお湯で割った매실차
ツボの考え方合谷や足三里を指で押す。足三里のお灸は「三里の灸」として有名韓国でも合谷(합곡혈)は知られている。韓医学の教授は손따기より手のツボをすすめる
研究での位置づけ梅肉エキスの殺菌作用は試験管の実験。大根の消化酵素は成分の話。どれも治療として確かめられたものではない손따기を直接調べた研究は見当たらない
困ったときの薬薬局・ドラッグストアの胃腸薬薬局のほか、24時間営業のコンビニでも一部の消化剤が買える

具体的に見ていきます。まず梅です。農林水産省の「うちの郷土料理」によると、和歌山県では明治10年代にコレラや赤痢がはやったとき、梅干しの需要が増えました。青梅をすりおろして煮つめる梅肉エキスも、殺菌・整腸作用をもつ伝統的な民間薬として古くから使われてきた、と日本海水学会誌の総説に書かれています。梅肉エキスについては、腸炎ビブリオという食中毒菌に対する殺菌作用を試験管で調べた研究もあります。ただしこれは試験管の中の話で、食あたりを治すと確かめたものではありません。

おもしろいのは、韓国でも梅が出てくることです。韓国でも、체했다ときに温かい매실차(梅のシロップをお湯で割ったお茶)を飲むのは、よく知られた方法です。ただ、ソウル大学病院の教授は、これも気分の面が大きいと話しています。

大根おろしは、焼き魚や天ぷらに添える食べ方そのものが「胃にやさしい知恵」とされてきました。日本educe食育総合研究所によると、大根にはでんぷんを分解するジアスターゼなどの消化酵素が含まれ、酵素は熱に弱いので、すりおろして生で食べるのがよいそうです。

ツボ押しでは、親指と人差し指の骨が交わる手前のくぼみにある「合谷(ごうこく)」、みぞおちとおへその間の「中脘(ちゅうかん)」、ひざの下の「足三里(あしさんり)」がよく紹介されます。鍼灸師を育てる東洋医療専門学校の解説では、「痛気持ちいい」程度に押す、食後すぐは避ける、ツボ押しは医療行為ではない、と書かれています。お灸では「三里の灸」が有名で、日本大百科全書には、昔は旅のときに毎朝すえたこと、胃酸が多すぎる人には禁忌(してはいけない)とされていることが書かれています。

こうして並べると、日本の方法は「食べる・押す・温める」で、体に傷をつけません。ここが손따기との一番大きな違いです。とはいえ、日本の民間療法も治療ではありません。つらい症状が続くなら、どちらの国でも医療機関に相談するのが基本です。

「체했다?」と思ったら:安全な過ごし方

では、旅行中に食べすぎて苦しくなったら、どうすればいいのでしょうか。韓国と日本の医師の説明をまとめると、次のようになります。

  • 水かお湯を少しずつ。ソウル大学病院の教授は、温かい水を少しずつとること、ゆっくり食べること、食べすぎないことを予防法にあげています。
  • 食べるなら、やわらかい物を少し。ヘルス朝鮮は、おかゆなど水分の多い物をすすめ、下痢や吐き気があるときは麦茶や重湯で水分をとりながら様子を見るよう書いています。
  • おなかを温めて休む。慶熙大学韓方病院の教授は、おへそのまわりを温めることをすすめています。
  • 脂っこい物、お酒、コーヒーは控える。日本消化器病学会のガイドでも、おなかいっぱいまで食べずに分けて食べる、脂肪の多い食事を避ける、お酒やコーヒーを控える、たばこをやめる、といった生活の見直しが症状を軽くすると書かれています。
  • 無理に吐かない。ソウル大学病院の教授は、自分で無理に吐くと、吐血や食道が裂けるなどの重い合併症につながるおそれがあり、とても危険だと注意しています。
  • 薬は薬局で相談。韓国では、薬局が閉まっている夜や休日のために、24時間営業のコンビニでも消化剤など一部の薬(안전상비의약품)が売られています。保健福祉部によると、消化剤は4品目。1回に買えるのは1包装までで、12歳未満には売れない決まりです。薬局の使い方は「韓国の薬局ショッピングガイド」、コンビニについては「韓国のコンビニは日本と何が違う?」をどうぞ。
インフォグラフィック「체했다?と思ったら」。手を針で刺す손따기はしない。安全にできること:水かお湯を少しずつ、おかゆなどを少しだけ、おなかを温めて休む、ツボ押しは痛気持ちいい程度、続くときは薬局で相談。すぐ医療機関へ:胸・肩・あごの痛み、冷や汗、息苦しさ/血を吐いた、黒い便/痛みがとても強い/吐くのをくり返す、熱がある/生の魚を食べた数時間後からみぞおちが激しく痛む。韓国では119と1330、日本では119と#7119
「체했다?」と思ったときに安全にできることと、すぐ受診するサインを1枚にまとめました。イラスト:Korea Insight Now

こんなときは「胃もたれ」と決めつけず医療機関へ

次のようなときは、様子を見ないで、すぐに医療機関に連絡してください。

  • 胸の痛みや胸がしめつけられる感じ、肩・腕・あごの痛み、冷や汗、息苦しさがある(心筋梗塞のおそれ。安静にしても治まらない)
  • みぞおちの痛みや胸やけのような感じが、20〜30分以上続く、またはどんどん強くなる(韓国の心臓の専門医は、心筋梗塞のような緊急事態のことがあると注意しています)
  • 血を吐いた、コーヒーかすのような物を吐いた、黒くてタールのような便が出た(MSDマニュアル家庭版は、吐血や黒色便は緊急事態として扱うよう書いています)
  • みぞおちやおなかの痛みがとても強い
  • 吐くのをくり返す、熱がある、体重が減っている(日本消化器病学会のガイドでは、こうした場合は胃カメラなどの検査を考えるとされています)
  • 生の魚を食べた数時間後から、みぞおちが激しく痛み、吐き気がある(アニサキスのおそれ)
  • 高齢の人、糖尿病の人で、いつもと様子が違う

韓国で心配なときは、救急は119です。言葉が不安なら、韓国観光公社の観光通訳案内1330に日本語で相談できます。日本では、救急車を呼ぶか迷ったときに救急安心センター(#7119)に相談できる地域があります(実施していない地域もあります)。旅行中の病院のかかり方や費用は「韓国旅行中に病気・ケガをしたら医療費はいくら?」にまとめています。

指さしで使える韓国語

伝えたいこと韓国語読み方
食べすぎて胃がもたれています체했어요チェヘッソヨ
手は刺さなくて大丈夫です손은 안 따도 괜찮아요ソヌン アン タド ケンチャナヨ
お湯をもらえますか?따뜻한 물 주시겠어요?タットゥタン ムル ジュシゲッソヨ?
消化剤はありますか?소화제 있어요?ソファジェ イッソヨ?
胸が痛いです가슴이 아파요カスミ アパヨ
おなかがとても痛いです배가 너무 아파요ペガ ノム アパヨ
救急車を呼んでください구급차 불러 주세요クグプチャ プルロ ジュセヨ
病院に行きたいです병원에 가고 싶어요ピョンウォネ カゴ シポヨ

韓国の家庭で손따기をすすめられたら、「손은 안 따도 괜찮아요」とやさしく伝えれば大丈夫です。相手は心配してくれているので、「감사합니다(カムサハムニダ、ありがとうございます)」も添えると気持ちよく断れます。辛い料理で胃がびっくりしそうな人は、注文の前に「辛いのが苦手でも大丈夫!韓国料理Yes/No診断」もどうぞ。

旅行中のチェックリスト

  • □ ごちそうの席では、ゆっくり食べて「腹八分目」を意識した?
  • □ 苦しくなったら、水かお湯を少しずつ。冷たい物・お酒・コーヒーは控えた?
  • □ 손따기をすすめられても、ていねいに断った?(針の使い回しは特に危険)
  • □ 胸・肩・あごの痛み、冷や汗、息苦しさはない?
  • □ 血を吐いた、黒い便が出た、痛みがとても強い、といったサインはない?
  • □ 糖尿病の持病や、血をサラサラにする薬はない?(あるなら早めに医療機関へ)
  • □ 119と1330を、スマートフォンにメモした? 海外旅行保険の連絡先も確認した?

よくある質問

Q. 손따기は、韓国では今でも普通にしているのですか?
家庭の民間療法として広く知られていて、韓国の大手メディアがくり返し「本当に効くの?」と取り上げるほどです。一方で、医師や韓医師は家庭での손따기をすすめていません。「知っているけれど、今はしない」という人も多い習慣です。

Q. 消毒した針ならやってもいいですか?
すすめません。消毒しても、消化をよくするという根拠がないことは変わりません。皮膚に傷をつける以上、感染や出血のリスクはゼロにはなりません。체했다と感じたら、この記事の「安全な過ごし方」を参考にしてください。

Q. 黒い血が出るのは、悪い血が出ているからですか?
違います。指先の血はもともと酸素が少なくて暗い色で、糸でしばると血の流れが止まるので、さらに黒っぽく見えるだけだと説明されています。

Q. 手のツボを押すのは大丈夫ですか?
体に傷をつけないので、손따기よりは安全です。韓医学の教授も手のツボをゆっくり押す方法をすすめています。ただし、ソウル大学病院の教授は、ツボ押しで楽になるのも「注意がそれるため」と説明しています。強く押しすぎない、食後すぐは避ける、妊娠中の人は専門家に相談する、を守りましょう。

Q. 日本の梅干しや大根おろしは効きますか?
梅肉エキスの殺菌作用は試験管の実験、大根の消化酵素は成分の話で、食べすぎや食あたりを治すと確かめられたものではありません。食事の楽しみとして取り入れ、つらい症状があるときは薬局や医療機関に相談してください。

Q. 韓国旅行中、夜中に胃が苦しくなったら?
まずは水かお湯を少しずつとって休みましょう。24時間営業のコンビニには消化剤を置いている店もあります。ただし、胸の痛みや冷や汗、吐血、黒い便、激しい腹痛があるときは、迷わず119へ。言葉が不安なら1330に日本語で相談できます。

第1弾の「のどが痛いときの배도라지즙(梨と桔梗の根のジュース)」もあわせてどうぞ。次回の「韓国の民間療法シリーズ」もお楽しみに。

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参考資料

※2026年10月11日までに、上の公的機関・学会・論文・報道で確認した内容です。この記事は韓国の文化を紹介するもので、손따기をすすめたり、やり方を教えたりするものではありません。病気の診断や治療の代わりにもなりません。症状がつらいとき、続くときは医師や薬剤師に相談してください。イラスト:Korea Insight Now/画像:AI生成イメージ

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